たのぶろ/コーチングと森林浴と、ジェンダーと

自分を大切にするために、一歩踏み出すエッセンスをお届けしています。

草むしりしながら考える、生きる力ってなんだろう

夫です。前回のブログから間があいてしまいました。4月は仕事が繁忙期で、体調もいまいちだったので、どうにも書けませんでした。

そんな中ですが、移住してから初めて、庭の草むしりをしました。
春になって、4月末でほったらかしていたら、気がつくとジャングルのような状態に・・・。
ご近所さんに、マメにやっとかないと大変よ〜と言われていたことを強烈に実感しました。
延べ約3時間かけて、45リットルのゴミ袋10枚分の雑草を収穫しました。

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ビフォーアフターその1
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ビフォーアフターその2

手強い雑草の種類とか抜き方とか、ご近所さんや友人に教わりながらやっているうちに、「草むしりのやり方もよく知らないまま生きてきちゃったなぁ」という考えがふと頭をよぎりました。

ぼくの好きな一冊で『パパラギ はじめて文明を見た南海の酋長ツイアビの演説集』という古い本があります。
西洋の近代社会を見学して返ってきた酋長が、こんな意味のことを仲間に語って聞かせるのです。

「あいつらは馬鹿だ。仕事や暮らしをどこまでも小さく切り分けて、それで専門家という顔をしている。だが、考えてもみろ。あいつらは自分で火をおこすことも、狩をして肉を仲間にふるまうこともできやしない。我々にとって”これができてやっと一人前”ということを、あいつらは何一つできやしないんだ」

そうだよね、酋長。ぼくは草むしりひとつも満足にできやしなかったんだよ。

箱根というまちは不思議なところで、観光産業が経済の9割以上を占めていて、食料自給率はたぶん限りなく0%に近いです。いろんなことを外からの資源にずいぶん頼っています。
国立公園の豊かな自然のど真ん中に、きれいに開発されたゴルフ場がどーんと広がっていたりもします。
東京というスピードの速い消費社会から離れて、のんびり田舎暮らしだ!なんて言うと、ちょっと違うんですよね。

そんな中でぼくらはどんな暮らしをこれからつくっていくのか、自分でもまだよくわかりません。
でもちょっとずつ、小さなできることを増やして、手触り感のある生きる力を自分に身につけていきたいと思っています。
昨日は、庭のプランターで育てたシソの葉を一枚収穫して、お昼に食べました。おいしかったです。