たのぶろ/コーチングと森林浴と、ジェンダーと

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“マルチ所属”で自分らしく楽しく働く

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組み合わせで働く

夫です。今日はぼくの”マルチ所属”という働き方からの気づきを書きます。
自分も外部環境も変化し続けていく中で、パズルのように最適な組み合わせを探っていて、年々快適さは増していると思います。

マルチ所属の現在の内訳

書き出してみるとこんな感じです。

  • 組織A:NPO。4割ぐらいの投入時間。正職員。働いて6年。ボランティア時代から数えると10年になる。No.2のポジション。
  • 組織B:NPO。4割ぐらいの投入時間。正職員。働いて1年半。チームのマネジャーのポジション。
  • 組織C:一般社団。1割ぐらいの投入時間。案件ベースの収入。立ち上げて2年ぐらい。代表。
  • 組織D:株式会社。1割ぐらいの投入時間。案件ベースの収入。関わって5年ぐらい。講師契約。

時々「フリーランスってことですか?」と言われるのですが、ぼくとしてはフリーランス=個人として独立しているという感覚はないです。
あくまでマルチ所属。で、どこが一番大事かと言われれば、一応の優先順位みたいなものはあるのですが、基本は「全部が一番」という気持ちです。
手探りした結果ではあるのですが、この働き方はぼくの性格と相性が良いみたいです。

  • 自由度は必要だけど、ひとりでやりたいわけじゃない
  • どこかひとつだけの組織にしぼりたいわけじゃない
  • 主体性・コミットメントの度合いは自分で決めて調整したい

明確にスキルや時間の独立性を重視してのフリーランスも、基本となる所属があっての副業も、いろんな選択肢があると思います。
そのうちのひとつに、マルチ所属もおすすめできたらいいなーと思っています。

マルチ所属の気に入っているところ

まず、居場所が複数ある安心感は大きいです。ぼくはひとつの大きな居場所にどっぷり浸かるよりも、いくつかの居場所に少しずつ入っていた方が、精神的に安定します。
それと、成長しやすいという実感もあります。受発注の関係性ではなく組織の一員だからこそ、メンバーからフィードバックを得られやすいですし、それが複数の組織の中であることで多角的な視点も持ちやすいです。
その日の気分によってどの仕事をやるか切り替えられるのも気に入っていますね。良い仕事をするためには良い機嫌であることが大事だと、経験的に強く思っているので・・・。

マルチ所属の困っているところ

理解されにくいというのはありますね。たぶん、市民権を得つつあるフリーランスとかの方が伝わりやすいんだと思うんですけど、自分のアイデンティティやこだわりからすると、フリーランスですっていう自己紹介も戸惑いがあって、そうすると説明がもにょもにょ、と・・・。
あと、制度のはざま感はすごくあります。たとえば年金とか、2つある正職員所属の組織のどちらかで加入するわけですが、逆にいうとどちらかだけなので、このままだと将来の年金の受給額はけっこう少ないことになるんじゃないかなぁ。
最後に、なんだかんだ「自分の軸」みたいなものはちょっと迷子になりやすいですね。気をつけて節目節目で考えるようにはしてるんですが、「結局は何やりたいんだっけ?」というのは揺れることが多いです。それでOKだと思っているんですけど、コンディションよくない時は悩みすぎちゃいますね。

なぜやるか、何をやるか、誰とやるか、いくらでやるか

ぼくが地方公務員の仕事を辞めて、独立?いやマルチ所属になってから6年ぐらいが経ちます。
その間で、それなりにいろいろ始めたり辞めたりしてきました。
その度に「納得感があるか?」と自分に問い続けて選択を重ねてきたことで、自分の判断軸みたいなものがだんだんぼんやり見えてきた気がします。
なぜやるか。その仕事の理念・ビジョンに共感できるのか。自分の中のモチベーションの深い部分に結びついているのか。
何をやるか。自分の強みを活かせるか。貢献できるポジショニングができるか。いまは苦手なことが含まれるとしても成長したいと思えるか。
誰とやるか。信頼しあえる、一緒に何かをつくり出したいと直感できる仲間かどうか。純粋に、この人たちが好きだなぁと思えるか。
いくらでやるか。高すぎず、安すぎず。この仕事ならこのぐらいがちょうど良いという自分の金銭感覚の枠内に入っているかどうか。

ぼくは、「やりたいこと」は自分個人の内側だけから湧いてくるものではなくて、他者や周囲との「間」に生まれてくるものだという考え方を持っています。
だから、”ひとり”ではなく”ひとつだけの所属”でもなく、いろんな人や組織と「間」をつくることが、ぼくの「やりたいこと」を目に見える形にしてくれるんですね。
自分だけだとちょっと弱いけど、誰かと一緒なら力強くやっていけそう、みたいな。
こういう感じ方に近いかもという人には、マルチ所属も「自分らしく楽しく働く」選択肢のひとつかもしれません。